環境問題が叫ばれ始めた1990年初頭。中でもクローズアップされていたのが「ゴミ問題」でした。その当時、私が清掃工場で目の当たりにした風景は、埋め立て地を掘り返すと、生分解されないプラスチックなどのゴミが100年経っても200年経っても出てくるという現実や、焼却処分される大量の衣服。 そのとき頭をよぎったのが、「こんなに捨てていいのかしら」「使い捨てを“かっこいい”ものとしていいのかな」という思いでした。
その思いが、現在の「ECOMACO」の出発点となったのです。
私たちが住んでいるこの地球は、ここ100年で大きく人口が増えています。わずか1世紀前には10億人ほどだった人口が、2011年には70億人を超えました。その爆発的な人口増加をまかなうため、これまで使用されてきた天然繊維から、安定供給が図れるポリエステル、ナイロン、レーヨンという化学繊維が開発され、染料も同じく天然染料から化学染料へとシフトされました。 ただ、これは決して悪いことではなく、人口増加を支えてきた大切な開発だったと思います。私は、その時代時代に生まれてくる、新しい開発や技術を大事にしたいと思っています。その時代に生まれたものには、必ず意味があります。 それは私たちが扱ってきた、トウモロコシやサトウキビの繊維も同じことです。
人を包みこむ“小さな空間”である衣服。 エコマコは、自然を見つめ素材を感じながら、心と身体にそっと寄り添う、人にも地球にもやさしい服づくりを追求してきました。 ECOLOGY, HEALTHY, FREEをキーワードに、自然の恵みに満たされる幸せを、すべての女性にお届けしたいと願っています。
大量生産・大量消費を繰り返した20世紀のものづくりを見直したい―。エコマコのものづくりは、まず素材開発から始まりました。植物のでんぷんを発酵して作られる「乳酸繊維」にファッション業界の中でもいち早く着目。石油原料ではなく、古来からの天然繊維とも異なる次世代の繊維を、美しく機能的なテキスタイルに昇華させることに成功しました(*)。乳酸繊維のほかにエコマコが取り入れているのは、シルク、オーガニックコットン、バンブー、和紙のグリーン原料のみ。いずれ土へと還すことができるそれらの素材は、いつも心地よく素肌を包みます。
特許取得
ポリ乳酸繊維100%の皺加工(特許番号 第3686308)、
ポリ乳酸繊維と混合布の皺加工(特許番号第3550365号)